おサイフケータイやApple Payで使える電子マネー、iDとQUICPay。
両者の違いは何で、どちらを選べばよいのか比較してみました。
iDとQUICPayの違いをいくつかのポイントから見ていきましょう。
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Contents
iDとQUICPay
iDはNTTドコモが運営する決済(電子決済)サービスのブランド、QUICPay(クイックペイ)は、JCBが提供する決済(電子決済)サービスで、一般にはポストペイ型の電子マネーとして知られています。
楽天Edy、nanaco、WAONといったプリペイド型の電子マネーに比べ、チャージの手間が不要で、大きな額の決済にも利用できるのがその特徴。
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いずれもソニーのFeliCaを採用したプラットフォームで、提携会社が発行するクレジットカード・プリペイドカード・デビットカード等の会員向けサービスとなっています。
おサイフケータイでの利用が有名ですが、最近のApple Payでの対応もあって、利用シーンが格段に増えてきました。
ユーザから見た場合には、両者の間に仕様上の大きな違いは見当たりませんが、いくつかの視点から違いを見ていきましょう。
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利用シーンと普及度
電子マネーとしての使いやすさの目安として、iDやQUICPayがどれだけ普及しているかを見てみましょう。
発行部数には大きな差も、利用可能店舗は大差なし
2016年時点の両者の発表を見ると、会員数や決済端末台数は下記のとおりです。
QUICPayは会員数でiDを大きく下回ります、iDはおサイフケータイでの対応がドコモのみであることを考えれば、意外な結果に見えます。
QUICPay陣営が今後どのように巻き返すのか、現状も様々なキャンペーンが実施されていますが、今後の動向に注目したいところです。
iD (2016年12月末現在) |
QUICPay (2016年9月末現在) |
|
会員数 | 2,357万人 | 489万人 |
決済端末台数 | 67万9,000台 | 50万8,000台 |
対応するクレジットカードの陣営は異なる
iDはVisaブランド、QUICPayはJCBブランドのクレジットカードが主に対応しています。
アメリカン・エキスプレスはQUICPay、Mastercardは両対応のものもあります。
両方とも使えるカードブランドもあり、オリコカード、セゾンインターナショナルカード、UCカード、セディナカードなどがあります。
iD | QUICPay | |
いずれかに対応しているカード |
|
|
両方に対応しているカード |
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コンビニ・大手スーパーでは両者対応が主流
日常よく使う店舗となるコンビニ、スーパー、ドラッグストア等では代表的なブランドでは両対応が主流となっています。
細かく見るとiDのほうが対応店舗が若干広いようですが、実用上は大きな差は無いと考えて良いでしょう。
分類 | 対象店 |
---|---|
コンビニ |
|
スーパー |
|
ドラッグストア |
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利用形態
いずれも利用の形態にも大きな違いはありません、おサイフケータイやApple Payへの対応、またクレジットカード一体型などはほぼ同等です。
ただしiDについては、おサイフケータイはドコモのみ対応となっており、他キャリアのユーザには少々残念。Apple Payであればauやソフトバンクでも利用できます。
形態 | iD | QUICPay |
おサイフケータイ | ○ (ドコモのみ) |
○ |
Apple Pay | ○ | ○ |
クレジットカード一体型 | ○ | ○ |
その他の形状 | ー | ○ |
いっぽうのQUICPayは、コイン型・キーホルダー型など様々な形状のトークン発行に力を入れています。
- JCBが発行するコイン型のQUICPayコイン。
参考:QUICPay(クイックペイ)の申し込み方法[QUICPayコイン] - JXTGエネルギー株式会社が発行するスピードパスプラスというキーホルダー型のスピードパス一体型のQUICPay。
参考:JXTGエネルギー スピードパスプラス - (既に応募は終了)ANA JCBカード利用者を対象としたキーホルダー型のANA QUICPay+nanaco。
参考:<ANA JCBカード会員限定> 3つの便利が、一枚の翼になりました。ANA QUICPay+nanaco登場!
JCBによると利用は好調とのことですが、キーホルダータイプなどは失くしてしまいそうで少々怖いところもあります。
実質はクレジットカードで、ポストペイで大きな決済も可能なため、利用には注意が必要でしょう。
またQUICPay(nanaco)も面白い存在です、ポイント二重取りばかりが紹介されていますが、nanacoとQUICPayが一枚にできることに、ポイント還元以上の価値を持たせられるかが注目されます。
お得度
iDもQUICPayも、その決済方式自体に独自のポイント等のお得な制度がついているわけではないため、基となるクレジットカード等のポイント制度に頼る形になります。
会員数を伸ばすため、各社キャンペーン等の勢いのあるカードを利用するのがオトクな使い方となります。
iDではdカードが強く、ローソンでの実質5%引きを始め、dポイントがざくざくたまるドコモユーザには非常に相性の良いカード。
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またQUICPay(nanaco)は、セブンイレブン等での利用でクレジットカードとnanacoのポイントの二重取りができます。
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まとめ:iDかQUICPayかは、クレジットカードに合わせて選ぶ
基本的に、生活圏などでよく使うお店がiDかQUICPayいずれかのみ対応という場合を除いては、全体としては普及度に大きな差はないため、方式の違いで選ぶ意味はほぼありません。
(おサイフケータイの所有者で、キャリアがauやソフトバンクの場合は、QUICPayを利用するしかありませんが)
そのため基本的には、利用している、あるいは利用したいクレジットカードが対応している方式を選ぶことになります。
現時点だけを見れば、普及に力を入れているQUICPayのほうがキャンペーン等で少々優位に見えますが、いつまでこの状態が続くかはわかりません。
通常のクレジットカード同様、複数のクレジットカードを持つことで、どこでも使えるようiD・QUICPayと一枚ずつ持っておくことも一つの手段です。